メンズウェアの歴史と基本知識についてのブックリスト

    これからメンズウェアについて学ぶ方のために､その手助けとなる書籍をいくつか紹介します｡

• Lisa Birnbach, Jonathan Roberts, Carol McD. Wallace, Mason Wiley, The Official Preppy Handbook. New York: Workman Publishing, 1980.
  その書名のとおり､プレッピースタイルの入門書です｡アイビースタイルに関心のある人だけでなく､アウトドアウェアやスポーツウェアを日常において楽しむ人にもに読んでほしいと思います｡
• Alan Flusser, Clothes and the Man: The Principles of Fine Men's Dress. New York: Villard, 1985.
• ––––. Style and the Man: How and Where to Buy Fine Men’s Clothes. New  York: HarperCollins, 1996.
• ––––. Dressing the Man: Mastering the Art of Permanent Fashion. New York: HarperCollins, 2002.
  これら三つの本はどれもメンズウェアの教科書として評価されています｡特に最後のものは､クラシックスタイルの写真集としても事典としても有用です｡
• Jason Jules and Graham Marsh, Black Ivy: A Revolt in Style. London: Reel Art Press, 2021.
  本書はメンズウェアの歴史における空白を埋めてくれる本です｡1950–60年代の公民権運動の時代に､当時のマイルス・デイビスに代表される黒人たちが既存のスタイルを利用するだけでなく､それをさらに発展させる様子を描いています｡
• W. David Marks, Ametora: How Japan Saved American Style. New York: Basic Books, 2015; rev. ed. 2023; デーヴィッド・マークス「AMETORA：日本がアメリカンスタイルを救った物語」DU BOOKS､2017年｡］
  1950年代から現在までの日本のメンズウェアの通史です｡そこではVANから裏原系､そしてレプリカブランドまであらゆるジャンルの形成の過程が語られます｡
• Scott Schuman, Pierpaolo Piccioli, and Jenny Walton. The Sartorialist Man. New York: Rizzoli, 2020.
  著者は有名なストリートフォトグラファーであり､メンズウェアの基礎が彼の撮った写真とともに書かれています｡それらのスナップと､上のフラッサーにある絵や写真を比べても面白いです｡
• 林田昭慶・石津祥介・くろすとしゆき・長谷川元「Take Ivy」婦人画報社､1965年; 復刻版ハースト婦人画報社､2011年; Teruyoshi Hayashida, Shosuke Ishizu, Toshiyuki Kurosu and Hajime Hasegawa, Take Ivy. New York: powerHouse Books, 2010.
  この本はアイビースタイルの良い典拠となる写真集です｡1960年代の実際のアメリカのキャンパスの様子を写したものとして出版され､2010年代に日本語と英語で再版されたようにいまだ重要性を失っていません｡